地番と住居表示

地番と住居表示

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の税理士・谷澤です。

相続関係の不動産でいつも悩ますのが、地番と住居表示です。
地番はXX番地という表示、住居表示はX丁目X番X号という表示です。
都市部では、この2つが1つの不動産に付されています。

住居表示は住民票にも記載され、皆さんにもなじみのあるものです。
ところが地番は、固定資産税の納税通知書に記載がありますが、ここまで目を通す人は少ないようです。

相続手続では、市町村役場で固定資産台帳に記載された、その人所有の不動産を集計する「名寄せ」ということをします。
その役所の管轄で登記されている不動産と、役所で把握している未登記建物をこれにより把握します。」

名寄せで不動産を把握できますと、次はその不動産の所在を確認します。
地図上でどこなのかを確認するのですが、地図には住居表示しか表示されていません。

そこで次に登場するのが「公図」というものです。
地番と土地の形を示した地図です。
これで住宅地図上の場所がほぼ把握できます。
なお、公図は必ずしも土地の計上を正しく表していませんので、注意が必要です。

蛇足ですが、地図は通常、北を上にして表します。
過去、ナント、南が上になっている公図がありました。

このようにして不動産の場所を把握しますが、あれば便利と思うもの、それは
「地番から住居表示を把握できるソフト」
です。

住居表示から地番を把握するには、ブルーマップという住宅地図があります。
通常の住宅地図に、地番を記載しているものです。
非常に高価ですが、最近では法務局でPCに住居表示を入力すれば地番を表示し、また、地図まで印刷することもできます。
また、管轄法務局に電話し、住居表示を伝えると、地番を教えてくれます。

しかし、その逆、地番から住居表示を知るのは難しいようです。
その種のサービスを提供している会社もありますが、月々の利用額が結構なお値段です。
相当な業務量をこなす不動産関係の会社でなければ契約しても採算をとるのは厳しいと思われます。

法務局でこのようなサービスが、できればネットで提供されれば便利と思う今日です。


※東京都文京区の税理士による文京相続相談室(谷澤税理士事務所)では、相続税申告に限らず、相続手続や遺産整理、事業承継対策をお手伝いします。少額案件でもお引き受けします。

2016年8月3日