側方路線価を使用せず

側方路線価を使用せず

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目の税理士・谷澤です。

実務での土地評価のお話です。

相続税の申告を依頼され評価する土地、ほぼ長方形、西側と北側が道路に面しています。
西側の道路にも、北側の道路にも路線価は付されています。

この土地、出入り口は西側、北側の道路はその昔、農地だった所が宅地開発され、道路となった私道です。
出入口の道路としては使用していません。

その地域の道路を管轄する役所の建築指導課に出向きました。
北側の私道についての確認です。

わかったこと、当該土地にとって北側の私道、不動産開発の際は道路として使用できないことでした。
その私道は、
・その私道の更に北側にある家屋の建築のために道路として認定したもの
・決して南側の土地の道路として認定していない
・今後も南側の土地の開発において道路として使用を許可しない
というものです。

理由を尋ねました、法的根拠と合わせて。
回答、その役所での慣行とのtことでした。
そしてその私道は共有名義ですが、共有者に南側の人が入っていないのも不許可の根拠だそうです。
では、その私道、南側の人が共有者のどなたから買い取って、共有者となった場合はどうでしょうか?
回答、後から共有者になっても認めないものは認めないとのことでした。

結局、路線価の付されている北側の土地、今回の土地の評価には使用しません。
出入口たる西側の道路の路線価のみ評価に考慮します。

不動産鑑定士にこの話をしたところ、にわかに信じられなかったようで、役所に電話確認しておりました。
結果、私が調査した通りでした。
土地について調査しないで、単に路線価だけを見ていると、土地評価が高くなり、思わぬ村税が発生します。

なお、今回の内容、どの自治体でもある話ではありません。
ご注意下さい。

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2015年8月24日