こんにちは、東京都文京区本郷三丁目の税理士・谷澤です。
自民党では平成25年度税制改正大綱作成に向けて動いており、新聞報道でも情報が取り上げられています。
その中でほぼ確定しそうなものが、タイトルのものです。
祖父母から孫へ教育資金を一括贈与した場合、非課税措置がとられるということです。
さて、祖父母と孫、血縁関係があり、民法上では親子ほどでないにせよ、扶養義務があります。
この関係、教育資金は無税贈与では?という考えが成立します。
答は、現行の法律では条件付で無税です。
その条件は、学費や生活費を必要の都度、渡すことが条件です。
都度というのは毎月などです。
例えば学費や生活費の1年分を一括贈与すれば、すぐに学費や生活費に使われないため、それは一時的に生活費等でなくなります。
すなわち贈与税の課税対象となるのです。
孫が学校を卒業するまで祖父母が生存し、都度、学費と生活費の資金援助ができれば贈与税の問題はありません。
しかし、資金援助途中で祖父母が亡くなった場合、どうなるのでしょうか?
孫は法定相続人でありません。
従ってそこで一旦資金援助はストップします。
一方、祖父母の子、すなわち孫の親は法定相続人です。
遺産分割で孫の親が教育資金分全額を相続できれば、援助は事実上継続します。
相続は時には争族となり、遺産分割状況によっては孫は勉学を断念せざるを得ないことも起こり得ます。
このような事態を回避しようというのが、今般の税制改正の動きです。
どうやら信託を活用した贈与に限定されるようですが、孫が安心して学校を卒業するまで勉学に専念できる道ができそうです。
※個人の相続対策及び遺産整理について、東京都文京区本郷の谷澤税理士事務所では積極的に対応しております。
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2013年1月18日