自社株納税猶予が100%納税猶予とは限りません

自社株納税猶予が100%納税猶予とは限りません

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。

このところの税理士会の研修、自社株の納税猶予を始めとして、資産税関係の多さを感じます。

さて、私ども税理士界においては、自社株の相続税・贈与税の納税猶予に関するセミナーを開催する税理士が多くいます。
当事務所ではセミナーこそ開催しておりませんが、自社株の相続税対策について提案書を2社にご提出いたしました。

この自社株納税猶予、猶予であって免除ではありません。
しかし、所定の条件を満たすと猶予が継続し、事実上、免除となります。

本制度、昨年度までは自社株に関する相続税・贈与税の全額が猶予とはなっていませんでした。
それが本年度から10年間の期間限定で、全額を猶予とすることができます。

と、ここまでは巷に言われている情報の受け売りです。

今、ご提案中の自社株相続税対策、巷で言う納税猶予条件の全てを満たしても、100%納税猶予とはならない案件があります。

そもそもこの納税猶予、株式で相続・贈与で取得しても、現金で税金を納付するのは厳しく、時には資金繰りで事業に支障がでることを手助けするためです。
そのため、一定の資産保有会社や資産管理会社の株式は納税猶予の対象外です。

また、納税猶予の対象会社となっても、一定の上場会社株式等や外国株式等を所有する場合、税額のうち当該株式に対応する部分は納税猶予の対象外です。
上場会社の株式を所有する余裕があれば、納税猶予などしなくとも対策は可能でしょう。また、外国の株式を所有する余裕も納税猶予は必要ないでしょう。あくまでも手助けをするのは国内事業保護のためです。

今ご提案している会社に外国株式等を所有する会社があり、巷に言う100%納税猶予とはならないケースが出てきましたので、合わせて皆様にお知らせしました。

※税理士による文京相続相談室(谷澤佳彦税理士事務所)では、相続に関して初回無無料面談相談を積極的にお受けしております。

2018年8月2日