空き家譲渡特例と相続税の取得費加算 適用期間の違い

空き家譲渡特例と相続税の取得費加算 適用期間の違い

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。

不動産譲渡を行った場合の税務ですが、様々な特例があります。
その特例、適用期間に何らかの制限があります。
私ども税理士でも、専門書を見ながら適用要件に該当するのか、慎重に判断をしております。

今回は、よく似た適用要件をご紹介します。

空き家譲渡特例と、相続税の取得費加算についてです。
なお、これらは重複適用はできず、両方の適用要件を満たしても、どちらかしか適用できません。

本論に入る前に、2つの特例の概要をお知らせします。

空き家譲渡特例
・相続で取得した不動産の譲渡
・亡くなった方が1人でお住まいであった不動産
・戸建て
・建物が昭和56年5月31日前の建築
・耐震補強工事を施すか、建物を取り壊して譲渡
・売却益を最大3,000万円、減額して課税

相続税の取得費加算
・相続で取得した土地の譲渡
・譲渡した土地に相続税が課された
・課された相続税のうち、その土地に対応する相続額を取得費に加算できる

適用期限はそれぞれ以下の通りです

空き家譲渡 相続のあった日から同日以後3年を経過する日の年の12月31日までの譲渡
取得費加算 相続のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年以内の譲渡

簡単にいうと
空き家譲渡 相続以後3年+3年目の年末までの期間の譲渡
取得費加算 相続税の申告期限(相続以後10か月)から3年以内の譲渡
です

3年を用いる似たような適用期限ですが、違いがありますのでお知らせいたします。

※税理士による文京相続相談室(谷澤佳彦税理士事務所)では、相続に関して初回無料面談相談を積極的にお受けしております。