こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。
平成30年度税制改正大綱を読んでいます。
全般的には増税がかなり目立ちます。
その中で、小規模宅地の評価減、すなわち一定の宅地を相続した場合、土地の評価額を8割または5割減額できる特例への増税をお話しします。
12月7日にも同様の記事を掲載しておりますが、税制改正大綱が発表される前の情報によるものでした。
今回は大綱に記載された内容です。
私ども税理士で「家なき子」といっている特例があります。
家なき子、
「すなわち相続開始前3年以内に自身または配偶者の所有する家屋に居住したことのない相続人」
が、
「同居親族のいない被相続人が住んでいた家屋の敷地を相続した場合」
その土地の評価を8割減額するというものです。
この特例を受けるため、わざわざマイホームを手放す人もいました。
手放すといっても売却する人もいれば、子供に贈与する人もいました。
子供に贈与しても、そこに居住を続ければ、家なき子になれます。
親子ですから家賃を払うわけでもなく、贈与前と同じ生活です。
今回の税税改正、以下の場合を対象外とします。
「相続開始前3年以内に、3新等以内の親族が所有する家屋に居住したことがある」
3新等以内の親族ですから、自身だけでなく、子や親の所有する家屋も含まれます。
また、
「相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者」
も対象外とします。
これは3年縛りがなく、過去に相続人自身がマイホームを持った場合を対象外とします。
ただ、配偶者の所有する家屋に住む場合まで対象外とされていません、あくまでも自身の所有です。
ここから見える家なき子が小規模宅地の評価減を受けられる場合は、ずっと賃貸暮らしが典型的対象者です。
小規模宅地の評価減の適用を受けるため、マイホームを手放した人は残念ながら特例の対象外となるケースが増えそうです。
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2017年12月16日