こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。
本日の経済新聞一面に特筆すべき記事がありました。
まだ法制審議会の答申段階ですが、民法や不動産登記法の改正案要項が出されたそうです。
主な内容は相続登記の義務化です。
現在、相続登記は任意なので、登記されない土地や相続手続が取られていない土地があります。
このような土地は公共事業等で所有者不明土地として、役所が買収に相当手間取る案件となります。
このような土地をなくそうというのが改正案の趣旨です。
その改正案の1つに「土地の所有権を放棄しやすく」という記載があります。
建物や土壌汚染がなければ国庫に反応可、審査手数料と管理負担金を納入すればいいようです。
手数料と負担金の額によりますが、物件によってはいい制度になるのではないでしょうか。
相続のお仕事をさせていただいていますと、相続人の誰もが要らない土地が発生します。
どこにあるのかよくわからない山林、
昭和の別荘ブームに乗って購入したものの、使えない別荘用地、
原野商法で騙されて購入させられた地方の土地、
相続人で誰も耕作できない農地、
その他いろいろあります。
多くの場合、長男がやむなく相続しているということを多く見受けます。
土地の所有権放棄ができるならしたい、というお話をどれだけ伺ったことでしょうか。
ただ、この制度の利用者が増えれば、国有地が全国に散在するようになり、管理費も相当なものになりかねません。
果たして土地の所有権の放棄ができるようになるのでしょうか。