倍率表に掲載のない池沼

倍率表に掲載のない池沼

こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。

ただ今お引き受けしている案件からの情報です。

故人が所有されていた土地にため池があります。
現況確認したところ、昔は農業用のため池として利用していたと思われますが、今は使われていないようです。
固定資産税の納税通知書を見ると、評価額が付されています。
相続税申告において、遺産にカウント、評価しなければなりません。

ここは某市の市街化調整地域で農振法(農業振興地域の整備に関する法律)に基づき、市が指定した農業振興地域です。
相続税申告における土地の評価は、いわゆる倍率地域です。
国税庁の発表する倍率表を見ると、農振地域は田、畑のみ倍数が示されています。
その他の地域は、宅地、田、畑、山林、原野の倍数が示されています。
池沼の倍数欄は空白です。

このような場合、ため池はどう評価するのでしょうか?
市役所に確認すると、このため池は原野並の評価とのことでした。
すると、相続税評価においては、原野として取扱います。
固定資産評価額に原野の倍数を乗じて評価するのです。

私も共有名義ですが、実家近くにため池を所有しています。
相続登記の際、固定資産評価証明書を取り寄せましたが、評価額はゼロでした。

てっきりため池はゼロ評価であると思い込んでいましたが、ゼロとは限らないことを知りました。

※税理士による文京相続相談室(谷澤佳彦税理士事務所)では、相続に関するご相談を初回面談無料にてお受けしております。

2018年1月13日