こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の谷澤佳彦税理士事務所です。
ご相談のあった事例をご紹介します。
法定相続人全員による相続放棄が行われた場合、相続人は被相続人の財産をもらえないものの、債務も承継しなくて済みます。
ただし、その放棄が他の親族に影響を及ぼします。
相続順位が第2位に親族が代わって相続人となります。
第1順位が配偶者と子であれば、親です。
親は先に亡くなっていることも多く、そのような場合、次の順位の兄弟姉妹が相続人となります。
今回の案件、滞納税金があったために、相続放棄が行われました。
税務官署は法定相続人に滞納税金を請求できません。
第2順位以降のの相続権を持つ人を戸籍などから追いかけ、請求することになります。
第2順位以降は誰なのか、親族関係を税務官署が把握できているはずもなく、戸籍を職権で取り寄せて確定していきます。
取り寄せる戸籍の数にもよりますが、相当な日数を要するのではないでしょうか?
第2順位の相続権者がまた相続放棄すれば、第3順位の相続権者に滞納税金を請求、
ここまでくれば相続発生後、1年は経過するのではないでしょうか?
多くの場合、相続放棄を親戚関係に話すことはないと思います。
すると、思いもよらない人の滞納税金を税務官署から突然請求されることが起こり得る、そういうお話でした。
※税理士による文京相続相談室(谷澤佳彦税理士事務所)では、相続に関するご相談を初回に限り、無料にて面談相談をお受けしております。
2017年7月21日