こんにちは、東京都文京区本郷三丁目駅徒歩4分の税理士・谷澤です。
ご相談のあった事例からお話しします。
相続税申告書は遺産分割協議が整い、法定相続人の全員が捺印して提出することが原則です。
遺産分割が整わない場合、遺産未分割ということで相続税申告を行います。
遺産未分割の場合、相続人は法定相続分による財産を取得し、債務を承継し、争議費用を負担したものと仮定して相続税額を計算します。
そして相続税を納付します。
ところで、遺産分割協議がまとまらない場合、遺産分割協議書に捺印を拒否するだけでなく、相続税申告書への捺印まで拒否することを見受けます。
相続税申告書への捺印の拒否は自由です。
相続税申告書は法定相続人の1名以上の捺印で提出が可能です。
相続税申告書には計算過程を明示するため、相続人全員の名前と相続分などを記載します。
では、相続税申告書に捺印せずに提出となった場合は、どうなるのでしょうか?
捺印をしなかった相続人は相続税申告が「無申告」扱いとなります。
もっとも、別途自身で相続税申告書を単独で提出していれば話は別です。
無申告となってしまった場合、相続税本税に「無申告加算税」という罰則が課されます。
さらに相続税納付期限の翌日から起算した延滞税という利息も課されます。
(無申告でも税金を納付すれば延滞税は課されません)
遺産分割でもめて、相続税申告書に捺印する・しないは、その方の自由です。
ただ、無申告加算税など、余計な税金も課されますので、ご注意下さい。
東京都文京区の税理士による文京相続相談室(谷澤税理士事務所)は、相続税申告に限らず、相続相談や遺産整理、事業承継対策をお手伝いいたします。少額案件のご相談もお受けしております。
2016年4月4日